« 意外と知られてる(汗) | トップページ | アフター『アフターダーク』 »

2006年11月20日 (月)

財布を拾った。

Leaves_18_1

前回のエントリーにて、このブログを読んでいるお友達に呼びかけてみたところ、何人かの勇気ある隠れ読者さんが名乗り出てくれたことで、予想外に盛り上がりました。こんなに盛り上げてもらっておいて更新をサボるわけにもいかないので、今日はトロントでのヨタ話でもしましょう。

ふにゃきちは先週の月曜日にトロントから帰ってきたわけですが、当日、早起きしたくないし、天気がよければ午前中に街をぶらつくかもしれないので、飛行機はやや遅めの午後2時45分に取っておきました。しかし、朝9時くらいに起きて窓の外を見ると、今にも雨が降りそうなどんよりとした曇り空だったので、散歩はあきらめ、早めに空港に行って一本早い便(12時半)に席の空きがあれば、乗ってしまおうと思って10時くらいにホテルを出発しました。ホテルから空港までは、地下鉄とシャトルバスを乗り継いで1時間ほどです。トロントの街に別れを告げ、大学の最寄駅であるSt.George Stationから地下鉄に乗ったのは10時15分くらいでしした。比較的すいている車内の中、地下鉄の騒音に負けないくらい大きな音でiPodを聴きながら(たしか山下洋輔の"Sakura")、絲山秋子の『イッツオンリートーク』に収められた「第七障害」という話を読んでいたときのことでした。St.Georgeと終点のKiplingのちょうど中間あたりの駅に電車がついたとき、僕の前の席に座っていたヒスパニック系の女性は、そこが自分が降りるべき駅であることに気づくのが一瞬遅れたらしく、扉が開いてしばらくしてから、あわてて席を立って電車から降りようとしました。しかし扉の前まで行った後、突然きびすを返して席まで戻ってきて、忘れ物らしき何か(傘か何か)を取り上げ、再び扉の方へと早足で立ち去って行きました。その光景を見るともなしに見ていたふにゃきちは、女性が座っていた席に何やら黒い皮製品らしきものが残されていることに気づきました。手にとって見ると、それは財布でした。この瞬間、あの女性が忘れていったものであろことは即座に推測できたのですが、迷ったのはどうやって渡そうかということです。もう女性は車外に出ようかというところでした。僕も電車を降りて、女性を追いかけて渡すのが一番確実な方法ですが、そうすると確実に今乗っている電車に戻ることは出来ない。次の電車を待たなければならない。それでも一便早い飛行機には十分間に合いそうな時間ではありました。しかし、ものぐさなふにゃきちは降りるのをためらい、自分の荷物を席に残したまま、電車の扉まで向かい、早足で過ぎ去っていく女性に声を掛けました。

"Hey, ah..., excuse me..."

「財布を忘れてるよ」って言いたかったのですが、こういうとっさのときは英語が出ませんね (+_+`)(正解例は"You left behind your wallet.")。自分が呼び止められていることに気づかず、女性はどんどん遠ざかって行ってしまいます。さあ困ったぞ。荷物を席に置いてきたので、僕が降りるわけには行きません。席に荷物を取りに戻れば、その間に扉は閉まっていたことでしょう。そこで最終手段。女性の背中めがけて、アンダースローで財布をトス!狙い通り財布は女性の背中に命中、ストライク、完璧!と思いきや財布は落下し地面に衝突した衝撃で中からカード類が散らばってしまいました。女性は振り向きざまに、足元に転がっている自分の財布とカード類を見て、"Oh, my god!"と一言。直後に扉が閉まりゆっくりと電車は動き出す。女性は財布を片付けながら、僕の方を見て、驚きと(たぶん)感謝と困惑の入り混じった複雑な表情を浮かべていました。遠ざかる女性に僕は電車の中からバイバイと手を振りました。

僕が早い飛行機で帰ることにして、偶然その車両のその位置に座っていたからこそ、財布は女性の手元にすぐに戻りましたが、そうじゃなければ、あの財布は持ち主の元には帰らなかったかもしれませんから、その意味では彼女はラッキーでしたね。そして僕も日記のネタが出来たのでラッキーでした。(^^:)

ちなみに12時30分ボストン行きは席が空いていたので、早い便で帰ってくることが出来ました。

写真はPublic Gardenにて。EOS-3, EF300mm F4L IS USM, E100G

論文:Chapter 2, Section 1 (12ページ)

|

« 意外と知られてる(汗) | トップページ | アフター『アフターダーク』 »

コメント

ナイス咄嗟のご判断!
コントロールがあるからこそ成せる業ですね。
なにはともあれ、女性の元に財布が戻ってよかった!

投稿: ごんごん | 2006年11月20日 (月) 22時19分

ワタシもふにゃきちさんに一票!
とっさの判断は、なかなか人間できてないと、できないものです。

トロントかー。もう久しく行っていませんが、みんななにしてるんだろうなあー。
(うちの会社の連中は、KnowledgeTransferのために、一月滞在とかやってるんですが、ワタシは畑違いなので、回ってこない)

投稿: hogerattan | 2006年11月21日 (火) 00時59分

ごんごんさん、

気分はボーリング感覚でした。
ストライクが出せた時のように気持ちよかった!

ほげらさん、
トロントにお知り合いがいるんですね。7年間すんでる友達はもうたくさんって言っていますが、1ヶ月くらいなら行ってみたいですよね。ただしあたたかい季節に。

PhotologueにWinter Lights掲載中ですね。(でも微妙に重いです。1枚読み込むのに5秒くらいかかります。単にうちの大学のサーバーがへぼいのかな?)

投稿: ふにゃきち | 2006年11月21日 (火) 05時43分

ストライクするところがさすがふにゃきちさんですね。
狙った獲物は逃がさねえ!みたいな。ちょっと違うか。
その女性、ふにゃさんが一体何をしてくれたのかを理解するのに3分くらいかかったでしょうね。

投稿: ずこえ | 2006年11月21日 (火) 09時07分

ずこえちゃん、
もしストライクじゃなかったら、財布が地面を滑って、傷とほこりにまみれていたところだったので、命中してくれてよかった。財布を投げつけられて怒ってなきゃいいけど。

>狙った獲物は逃がさねえ!みたいな。ちょっと違うか。

だいぶ違うような・・・(汗)

投稿: ふにゃきち | 2006年11月21日 (火) 15時27分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/152271/12757575

この記事へのトラックバック一覧です: 財布を拾った。:

« 意外と知られてる(汗) | トップページ | アフター『アフターダーク』 »